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写真展

都会の絵の具は、白濁色。
マリリン・モンローは、ノー・リターン。
橋本大和は、星屑ロンリネス。
「花鋏、女わすれたあしのさき」
6月6日6時より、展覧会場にて。
忘れてしまった女が幾人かはいると思う。
記憶の固まりをまさぐれば
恐らくはじっとりと濡れぼそった
女の写真がひっぱり出されるはずである。
それが彼、橋本大和の撮る女の写真である。
ゆるやかなノスタルジーにふちどられた、肉体の
絶頂を惜しげもなくさらす彼女たちはさみしい。
橋本大和もまた、さみしい。
彼が写真によってあばこうとする世界の秘密は、
彼自身の秘密でもある。
秘密の残酷を背負ってシャッターを押す指は
女の方をなぜる指であったと思う。
彼の写真は死んだ小鳥である。
たなびく飛行機雲である。
ドブ川に浮く赤い靴である。
だから、彼の写真は遠い夢である。
益山貴司